※このエントリは、2020/02/10 17:01 にnoteで書いた内容です
この「MP-690」という眼鏡、というか眼鏡フレームを知ったのは、2001年だったかと思います。確か、アシストオンのメルマガかサイトがきっかけだったのかな?
増永眼鏡の眼鏡フレームで、デザインは川崎和男氏。Kazuo Kawasaki ブランドとして取り扱われています。元々、サングラスのフレームとして販売されていますが、自分は普通の眼鏡として利用するために、アシストオンで販売されていた Silver を購入しました。
レンズを取り替えるためにはどこの眼鏡店でも対応可能、というわけでもなかったようなので、東京にある メガネのヤハギ さんを紹介されて、眼科で視力を測ってもらってその処方箋と MP-690 を送って、作っていただきました。
自分は高校入学と同時に眼鏡をかけるようになりました。
眼鏡を常用することに嫌な気持ちはなかったと思いますが、ただ仕方なくという面は否めなかったと思います。鼻当ての部分やツルが耳に当たるところなどは時に痛みが出たりしましたし、ずり下がるということもありました。
20代になると、コンタクトレンズも利用するようになりましたが、子供のころからずっと(現在も)花粉症で、コンタクトでは辛い時期もあり、眼鏡は手放せず。といって、相変わらず常用したいと思えるモノでもありませんでした。
それを一変させてくれたのが、自分にとってはこの MP-690 でした。かけていてとにかく気持ち良い。
眼鏡といえば、先の通り、自分にとってはある意味では、仕方なく使うモノでしたし、そもそも眼鏡をかけないとろくに見えない反面、そうした意味では支障があるわけですが、それを意識することもなく過ごしていました。
うろ覚えの記憶(なので間違ってるかも)ですが、当時のアシストオンの商品紹介ページには、「眼鏡というのは医療器具である」「フレームの歪みに対してレンズと瞳孔の位置関係が変化しないような仕組みになっている」というようなことが書かれていたと思います。
「なるほど。そうか。眼鏡は医療器具なんだ。その通りだな…」と気付かされ、自分にとっては、その考え方とデザインに納得して購入した、初めての、そして唯一の眼鏡フレームになりました。それまでは、格好いいとか、かけても見た目に違和感がないとか、安いとか、そんな理由でしか眼鏡を選んだことはなかったんですね。
利用するようになって、もう19年目になるわけですが、痛みなど不快に感じることがまずなく、着けていることを意識することもほとんどなく、自分にとっては、最上かつ最高の眼鏡フレームと言えます。
2014年に一度、他のフレームもかけてみようと1本作ったこともありましたが、結局、長く使うこともなく、それならと2015年にその後、新色がいくつも出ていたことを遅まきながら知り、Navy Blue を手に入れました。
2016年に梅田の街中をぼぉーっと歩いていて、地下道への階段を大きく踏み外した際に、踊り場の壁にも激突しまして、かけていた MP-690 をその場ではかけることが出来ないほど、大きく歪ませてしまいました。幸い、使うことに支障のない程度には、修復をしていただくことが出来ましたが、その時に思ったのです。
「この眼鏡がなくなったら辛いな…」と。
MP-690 が発売されたのは、2000年のことですので、この時点ですでに16年が経過。2020年現在、どの程度、手に入れられるのか分かりませんけど、手に入るうちに手に入れておこうと、ヤハギさんに久しぶりにコンタクトを取り、修復と在庫のあるフレームについて伺いました。
そして購入したのが、Mat Gold・Ruby・Black の3色のフレームで、Ruby にだけその時にレンズを入れてもらって、残りはフレームとして保管をしています。
もちろん、自分にとっては安い買物ではなかったですが、一生使い続けるものだろうと半ば確信してるところもあったので、思い切りました。
レンズを入れていない、残りの2本もそろそろレンズを入れたいと思うこともあるのですが、ビンテージのワインを記念日に開ける方がいるように、何かの時に入れましょうかね(笑)