金曜日の結構遅い時間に発注した H.264 ハードウェアエンコーダー「turbo.264」が、日曜日の午前中に届いた。う〜ん、早いぞ、アマゾン。

というわけで、早速、気になる H.264 への変換速度をいろいろ試してみる。

まずはインストールから。添付の CD-ROM のソフトウェアがバージョンアップされているのは知っていたので、それは使わずに v1.1 をダウンロード。そしてインストール。すぐに完了。インストールすると、QuickTime のメニューなどに、turbo.264 を使った書き出しが可能になる項目が追加される。

用意したファイルは、RD-H1 で録画した30分番組、容量 1.03GB の vob ファイル。ビットレートは 4.91Mbps、解像度は 720×480。このファイルは FireWire 接続の外付け HDD から読み込んでいる。

試したソフトなどは以下の通り。環境は、初代 iMacG5(1.8GHz)、メモリ 2GB である。あと、turbo.264 は Kensington の 7ポートハブにさしました。

書き出しフォーマットは昨日のエントリのように、Apple TV を念頭に置くならば、800×600 での書き出しを試すべきではあるが、同時に iPod での持ち出しも同時に考えるのは自然だと思う。

しかし、現行の iPod シリーズの対応するビデオフォーマットの仕様は、640×480 が最大となっているため、iPod 用の書き出しで行った。各設定は基本的に初期設定のままである。

  1. 付属ソフト「Turbo.264」にファイルをドラッグ&ドロップして読み込んだファイルを「iPod 最高」で H.264 に変換
  2. QT で読み込んだファイルを「書き出し」から「ムービーから iPod(Elgato Turbo.264)」で H.264 に変換
  3. MPEG Streamclip 1.9b3 beta で読み込んだファイルを「Export to Other Formats」から「iPod(Elgato Turbo.264)」で H.264 に変換

それぞれかかった時間や結果などは以下のようになった。変換時間は本来であれば、3回位ずつくらいの平均を取るべきだと思うけれども、時間もないので1発勝負である。

項目 変換時間 ファイルサイズ ビットレート 解像度
1 約45分 350.2MB 1.63Mbps 612×458
2 約50分 350.2MB 1.63Mbps 612×458
3 約64分 41.75MB 0.19Mbps 640×480

3 の MPEG Streamclip の場合だけ特異な結果になってしまったので、まず、1、2 の結果について。

まず、変換時間。ソフトウェアエンコードでは、気が遠くなるような時間がかかっていた(何度か試したことはあるが、本当に終わらないのでどれくらいかかるのか分からない… (^^;;)ものが、実時間の約1.5倍ほどで可能になっていることは期待以上の結果であった。

最新の Core 2 Duo のマシンならばほぼ等倍で変換できるようなので、新しいマシンのユーザーはもちろんだが、H.264 への変換を自分のように諦めていた G5 ユーザーにとっては、1万ちょっとで手に入る turbo.264 は導入価値が大変高いと思う。

それから解像度が、640×480 のファイルができるものだと思っていたのだけれども、若干小さめになっているのは仕様なのか?

もっとも、Turbo.264 ソフトウェアには解像度を指定することが可能になっているし、QT の書き出しも 640×480、320×240 の設定は可能なので、それで解像度の問題はクリアできるだろう。

ファイルサイズも、オリジナルの約3分の1 となるが画質もそれほど悪い印象もなく十分な結果だと思う。ちなみに変換後の1シーンは以下の画像のような感じである。

プロフェッショナルにアップグレードした QT でも編集は不可能なようなので、編集を前提としないのであれば、Turbo.264 のソフトウェアで変換するのが手っ取り早く高品質のものが出来るだろう。

そうそう、QT と言えば、vob ファイルは開くことができて動画も再生できるが、音声は再生されない。これを試した時も、変換後も音声は再生されないものだと思っていたのだけれども、変換後の H.264 ファイルでは音声は問題なく再生された。これにはちょっとビックリ。

さて、問題の 3 の MPEG Streamclip の場合について。

ベータ版を使用したのは、1.9b2 から「compatible with Elgato Turbo.264」となっていて、互換性があるからという理由による。

しかしながら、表のように、大きくビットレートが低下し(当然ファイルサイズも小さい)、ブロックノイズだらけで実用にならない。もっとも、まだこれはベータ版であるし、正式版では改善されることを望みたい。

MPEG Streamclip がまともに変換できるようになれば、編集から書き出しはこれを使うのが最良だと思われるが、現時点では、CM カットなど編集を考えると、一度 DV (まぁとにかく QT で扱えるフォーマット)変換する方法しか自分には浮かばないので、次は、DV 変換をした後の結果を検証してみることにする。

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2件のコメント

  1. 「turbo.264」と「Capty MPEG Edit EX」

    動画編集とかに関してはあまり知識がないもんで何なんですが、録画した動画を編集する場合、GOP 単位で編集ができる、「Capty MPEG Edit EX」 を使うことが多いです。 この製品は、H.264 で書き出すことも可能ですが、Turbo.264 のソフトウェアをインストール後も案の定、..

  2. 「turbo.264」と「MPEG Streamclip」

    MPEG Streamclip 1.9 が正式にリリースされたので、早速ダウンロード。 turbo.264 を使った H.264 の変換を早速試してみました。 まず、初期設定のままでの書き出しでは、先日エントリした「turbo.264 届く」で検証した通り、ブロックノイズだらけになってしまって使い..

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